先日
どこかで紹介されていたのが 「肉と衣のあいだに神は宿る」(松井雪子 文藝春秋 ISBN:9784163903453) おゝ なんとも食欲中枢を刺激するタイトルではないか! トンカツ それもとびきり旨いトンカツが急に食べたくなる お腹が鳴って 口からはよだれが... 読んでもいないし どんなお話しかもわからないのに... タイトルの勝利ですね そのせいかどうかわからないけど 土曜の夜 甲府から東京へ戻る電車の中で調べて「ここにしよう!」と決めたのが 蔵前にある「すぎ田」というトンカツ屋さん 総武線を浅草橋で降りて 歩く この大きな交差点を右に曲がって数軒先のはず...というところで キョ~レツな薫風に襲われた! こっこれは... 脂で肉を揚げてる しかも 高温で大量に! 醤油とニンニクも混じってる! 間違いない 鶏のカラアゲ! 半ば強制的に脚を停めさせられて 見上げると「鬼のからあげ」 テイクアウト専門店のようですね 店先にはベンチが置かれていて 何人か待ってる 人気ありそう しかも この薫風! 美味しくないわけがない! 後ろ髪をぐいぐい引かれながら(坊主頭だからひっぱられるだけの長さはないけどさ) とにかく 数軒先の「すぎ田」へ 上品でまずまず美味しかったけど 残念なことにかなり“貧相”なヘレカツだった... 魂がワイルドな「鬼」に持って行かれちゃったな で 「すぎ田」からホテルへの帰り道 「鬼」を頬張りながら歩いていたのは ボクです はい! ===== ===== ===== 「山怪」(田中康弘 山と渓谷社 ISBN:9784635320047) 魑魅魍魎とは... 書き手さんはマタギ文化を研究されているカメラマンだそうだ いままで日本のあちこちの山深い里で取材された折に見聞きしたお話し それらの中でも 山の中で起こったちょっと怪しいエピソードを選りすぐって紹介している 狐火とか狐や狸に騙されるとか... そんなこと有り得ないでしょとか実は科学的にはこうだとか ではなく それらは ず~っと日本の山々に存在していた何かが引き起こす“超自然現象”なわけだ 懐疑的になる必要はなく そんなこともあったんだなと読んでいいと思う ひとりテントで寝ていたら テントを突き破って出てきた鬼に肩をつかまれた... そんなぎょっとしてしまうものから 微笑ましいものまで これらの話しは かつては長い冬のあいだに囲炉裏端で語られていたのが 今では 何でも便利になって 子どもたちはゲームにいそしみ 年寄りの話しなんぞ聴きやしない なんとも寂しいことだな... 注文をつけるとしたら アイデア豊富な編集者だったら もう少し違った体裁になっていただろうということ 平板にお話しが続いている現状はネタがいいだけに もったいなく感じたかな 読ませる工夫が欲しかった 読むだけなら すぐに読めます そして 山へ行ってみたくなるかもね ===== ===== ===== 「陽光桜」(高橋玄 集英社 ISBN:9784087815771) この人は宇宙人だったのか? 松山のお隣にある東温(とうおん)市 ここで誕生したのが新種のサクラ「陽光」 これを産みだしたのが「百姓」高岡正明さん 「陽光」が生み出されたバックボーンではなく 正明さんの人生そのものを語っている 読み進めながら このヒト(と家族)よっぽどの覚悟を持ってこの「陽光」に取組んだんだな 覚悟というような生易しいものではないか 全てを賭けてた 園芸や植物学的な新種固定の技術論ではない それどころか この人にとって「陽光」は自己表現の「象徴」でしかなかったのか 読み進めると 驚きの連続 すざましいエネルギー いろんな意味で この人は宇宙人であり芸術家であったのだと教えてくれる 圧倒されるのは本当だけど 超越しすぎて理解出来ない部分があったのも確か この人とおんなじ波長の人っているんだろうか? 読むのはすぐに読めます はい 映画化されてます 既に映画は完成しているそうです 松山では 11/14(土)から先行上映がはじまります
by hangzhou21
| 2015-10-30 23:55
| けんちゃな日記
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